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著作権違反による逮捕

著作権違反によって逮捕されるケースはどのようなものがありますか?著作権侵害に対する法的処罰や、逮捕されるリスクを最小限に抑えるための対策や予防策について教えていただけますか?
小林さくら さん
2024-06-17 08:02

タイムライン

シルバー
草苅 旬一 弁理士
著作権侵害で逮捕されるケースとして 身近なものに著作物をアップロードしてしまうのがあります。 数年ほど前ですが、映画の内容を10分程度にまとめてYouTube上にアップロードした容疑で逮捕されたケースがあります。 さて、著作権法違反で刑事罰が付されているものは次の通りです (条文は省略するので、下記URLにて確認をお願いします)。 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048 ・著作権等侵害罪(119条) ・著作者・実演家の死後における人格的利益の侵害罪(120条) ・技術的保護手段、技術的利用制限手段の回避装置等の譲渡罪等(120条の2) ・著作者でない者の実名又は周知の変名を著作者名として表示した著作物の複製物頒布罪(121条) ・商業用レコードの原盤を用いた無断複製罪等(121条の2) ・出所の明示違反罪(122条) ・秘密保持命令違反罪(122条の2) 主として著作権侵害が発生しがちではないかと考えますが、 著作権侵害罪は親告罪(123条1項)となっています。 このことから、そもそも刑事罰を受けることがないように注意を払うべきと言えます。 ・出版や販売、ウェブ上にアップロードをする前に、 専門家に対して手持ちの資料と共に懸念材料を伝え鑑定をしてもらう。 ・その上で侵害の疑義があると著作権者等からの通知を受け取った場合には、 誠実に対応を行い紛争へ発展させないこと。 などが考えられます。 例えば出版物等に関して他者の著作物を使用せざるを得ない場合には 権利の整理について弁護士を頼り、利用の許諾を得てから出版されるのが通常のようです。 事前の調査や権利の整理を入念に行うことが、刑事処罰を避けることはもちろん民事事件の発生を防ぐためにも重要です。 以上、ご参考にしていただければ幸いです。
2024-06-19 22:22
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