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2件目の特許を取得!僕が実践した特許の取り方やコツをご紹介します!
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こんにちは。株式会社IPリッチ代表取締役の草野です。

今回は、2件目の特許を自ら取得したやり方に基づいて、特許取得の手法やヒントを共有したいと思います。私は知的財産のコンサルタントと、災害や遭難時の救助用小型ドローンの研究開発を行っています。両方の立場から知的財産情報を提供し、独自かつ有用な情報を提供していると自負しています。そのため、他の知財専門家が提供できない情報も提供しています。

1. 執筆者紹介

上智大学大学院物理学領域卒業後に富士ゼロックス(株)知的財産部にて特許業務に従事し、2016年に(株)パテントインベストメントを設立。知財コンサル、SOSドローンの研究開発、潜水艇事業、知財コンテンツの制作等を行う。

調査・分析・アイデア提案等を得意とする。SOSドローンについて特許2件取得・4件出願中で世界トップの潜水艇技術を持つ企業と共同開発中。史上初の知財を題材にした映画の製作等を行う。その他に知財検定の講師や講演、大学でのセミナー・コンサル等も行う。

満を持して数年間構想してきた知財の事業を行うために、2023年9月に株式会社IPリッチを設立。

2. 特許の取得経験から学ぶ

取得した特許は、災害や遭難時に救助を呼ぶためのドローンに関するものです。特許公報には特許番号、発明者、特許権者の情報が記載されています。私の会社、株式会社パテントインベストメントが特許権者で、発明者は私自身、草野大悟です。その下に発明の名称とあって、「移動体」となっています。ドローンと書かずにそれよりも広い意味でこの「移動体」というふうに書きました。

【特許公報】

3. 変わった特許取得方法

私の特許取得方法は一般的なものと異なり、少し特殊です。通常、特許を取得する際、1つの大きな権利の中にいくつかの小さな権利を含めて取得します。しかし、私の方法は異なります。私は特別な内容を個別の特許として取得することを選びました。ドローンのさまざまな飛行パターンや機能を想定して包括的に網羅できるよう特許出願をしました。実際やった事を説明すると難しいので分かりやすい形に置き換えます。一旦、ドローンでなくて自転車の発明に置き換えます。イメージはこんな感じです。

この丸いのが特許の権利範囲を表しています。いろんな権利の内容をバラバラにとっています。自転車に例えると身近で分かりやすいです。自転車には色々なものが付いてると思いますが、ここでは①補助輪付き自転車、②ギア付き自転車、③電動機付き自転車、④バックミラー付き自電車、⑤ブレーキ付き自転車としています。

4. バラバラの特許と通常の特許取得方法の比較

一方、一般的な方法では、1つの中心となるポイントを決め、それを具体化していきます。図にするとこのような感じです。

こちらは一つの大きな権利があって、その中に重複した小さな権利をいくつかとっています。丸の中に丸があるという感じです。基本となる一番大きな権利がシンプルにマウンテンバイクとあります。そして①マウンテンバイクの具体的なものとして②ブレーキ付マウンテンバイク、②ブレーキ付きマウンテンバイクの具体的な内容として③ギア&ブレーキ付きマウンテンバイクがあります。

このように、1つのポイントの中に、色んな要素を詰めるという形です。

これに対して、私の方法は、いくつかのポイントを具体化せず、異なるポイントとして特許を取得しました。

どちらが良い方法かはケースバイケースですが、大企業は多くの資金を持ち、多くの特許を出すことができるため、ポイントを具体化する方法の方がうまくいくことがあります。しかし、スタートアップやベンチャー企業は資金が限られているため、ポイントをバラバラにして取得した方が他社が特許を回避しにくくなります。

僕自身の会社としても何件も特許を出すわけではないのでなるべくいろんな想定をしてドローンの飛行パターンや発揮する機能のパターンを検討して、それをあぶり出して、それらを包括的に特許で押さえた形です。ざっくり言うと15個ぐらいのパターンを想定してそれらを個別に特許を取りにいって、その中で8個が特許になったという形です。

専門用語ではそれらバラバラの特許のことを独立項と言います。合計2件の特許でそれぞれ内容が違う8個の独立項があるのは結構珍しいことだと思います。弊社のクライアントはスタートアップベンチャーの方が多く、たまに個人の方もいますが、多くの場合にバラバラの取り方を勧めています。

自分が実践しうまくいったので、当然自信を持って薦められるわけですね。もちろんコアとなるポイントが1つあって、そこに付随する特徴がいくつかある場合は、先程のようなマウンテンバイクのような取り方もいいと思います。そこはあくまでケースバイケースということにはなります。

5. ユーザー視点での特許取得

私が特許を取得する際、ユーザーが商品やサービスを使用する場面を想定し、さまざまなシナリオを考慮しました。ユーザーの視点から物事を考えることが非常に重要です。特許の取得に成功するかどうかは、弁理士や知財コンサルタントのスキルにかかっています。特許を取得するためには、事業や開発のさまざまな場面での課題やパターンを想定し、それを特許で保護する方法を見つける能力が必要です。イメージ力は非常に重要で、そこから得られるアイデアが特許につながります。

6. 実践と理論の結びつき

理論は大切ですが、それを実践に生かすことも重要です。私はアイデアを実践に落とし込み、うまくいったことを一般化して広めることを大切にしています。特許を取得するためには、アイデアを深掘りし、広げる力が必要です。法律の知識だけでは不十分です。特許にはアイデアを具体化し、実現可能なものにするためのスキルが必要です。

7. まとめ

特許取得は事業の成功に向けての重要なステップです。特許を取得する際には、異なるアプローチや異例の方法を試すことも重要です。ユーザー視点で物事を考え、実践と理論を結びつけ、アイデアを特許にするための努力が必要です。知的財産のノウハウは広く共有することが大切で、これからも役立つ情報を提供していきます。知的財産を活用し、成功を掴みましょう!

<本記事に関連するYouTube動画>

https://www.youtube.com/watch?v=QZ0RvBOrciU

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